2012年5月15日火曜日

同化男性ステロイドを使用しているヒトとはどんな人? in USA

The Anabolic 500 survey: characteristics of male users versus nonusers of anabolic-androgenic steroids for strength training.
Pharmacotherapy. 2011 Aug;31(8):757-66.
Ip EJ, Barnett MJ, Tenerowicz MJ, Perry PJ.
Department of Pharmacy Practice, Touro University College of Pharmacy, Vallejo, California 94592, USA. 
PMID: 21923602

題名:筋力トレーニングをしている男性における同化男性ステロイド(anabolic-androgenic steroids, AAS)使用者および非使用者の特性

研究の目的:
筋力トレーニングをしている男性のうち、AASを使用している人と使用していない人の2つのグループの旺盛を比較する。

研究デザイン:
横断的な調査であるAnabolic500からのデータの解析である。

参加者:
2009年2月19日から6月30日の間にオンライン調査を完了した、506人のAASユーザー(自己申告、平均年齢、29.3歳)と771人の非ユーザー(自己申告、平均年齢、25.2歳)。

結果:
参加者は、38個のフィットネス、ボディービルディング、ウエイトリフティング、ステロイドのウェブサイトのインターネット掲示板からリクルートされた。参加者は、オンラインでインフォームドコンセントをおこない、Anabolic 500(99項目のウェブアンケート調査)を完了した。データは、統計的に処理され、内容は下記の項目に及んだ。
「・AASの使用・他のパフォーマンスを向上させる薬剤・アルコールや不正な薬剤の使用・これらの薬剤の依存症・ほかの"Diagnostic ans Statistical Manual of Mental Disorder's, Forth Edition"の診断の有無・性的、身体的虐待。」
AASユーザーのほとんど(70.4%)は娯楽的に運動をしており、平均11.1種のパフォーマンスを向上させる薬剤を日常的に使用していると報告した。AAS非ユーザーと異なり、AASユーザーはこれらの薬剤への依存症(23.4% vs 11.2%, p<0.001)に適合しそうであり、不安障害(10.6% vs 6.1%, p=0.010)や過去12ヶ月のコカインの使用(11.3% vs 4.7%, p<0.001)、性的虐待の履歴(6.1% vs 2.7%, p=0.005)でも有意に多かった。

結論:
本研究におけるほとんどのAASユーザーは、多剤を併用して常用しており娯楽的に運動をしていた。AASユーザーは、AAS非ユーザーに比べて、薬剤への依存症や不安障害、最近のコカイン使用、性的虐待の履歴などが多かった。本研究において明らかにされた情報は、臨床家や研究者たちがAAS乱用への適切な介入をするストラテジーを進めていくのに有用かもしれない。




(感想)

私にとって非常に衝撃的でした。

AASの使用者のほとんどが、競技のために使用するというよりも、娯楽的に(つまり突っ込んで言えば、自己満足的に)使用しているという話です。AASの使用自体がこんなにもリクリエーションとして運動をしている人たちに浸透しているとは、思いもよりませんでした。これは、研究対象がアメリカ人だからなのでしょうか。日本国内ではまた違う結果になるんだと思いますが、是非国内での数字もみてみたいものです。

AASユーザーでの精神疾患の増加はやはり多くなるのですね。一般の人が運動するひとつの理由は、ストレス発散や気分転換だと思うのですが、これでは本末転倒です。スポーツファーマシストは、ただ単にドーピングコントロールをするだけではなく、このような一般アスリートへの薬剤の健康被害などの啓蒙もどんどんすすめていかなければならないのではないかと強く思いました。

インターネットでのアンケートということですが、これはこのようなイリーガルな行為に対する申告という点で非常に有用そうな印象もうけました。通常のインタビューや紙ベースでのアンケートでは、コカインの使用などはここまででてこなかったんじゃないのかなぁと思います。

日本国内でのこういうデータ、みてみたい。どこかのスポーツジムとかと連携してできないものかなぁ。

0 件のコメント:

コメントを投稿