2013年10月21日月曜日

薬剤師がスポーツドーピングを勉強する意味はあるのか?

アスリートが薬の相談に来るケースは、現実的にはあまりありません。しかし、私は薬剤師が一つの専門としてスポーツドーピングを勉強する意味があると考えています。

薬剤師の仕事って何だろう?と考えた時、結局のところ、「患者の生活や個性に合わせた薬物治療の最適化・最大化」にいきつくと考えています。その先に患者の笑顔があると信じています。




いろいろな最適化があります。錠剤の潰しだって、薬物治療の最適化のひとつの手段。

あらゆる手段でアドヒアランス向上を目指し、薬の飲み忘れを少なくすることにより薬物治療を最大化させる。薬を渡すときの一言で薬の効き方がかわるっていう話もある。プラセボだろうが効いたもん勝ち。プラセボにも薬理作用があるんですよね、最近の考え方では。

腎臓が悪い人なら肝排泄の薬剤を、肝臓が悪いのなら腎排泄を考えたりするのだって、薬物動態学的側面からの薬物治療の最適化。

腎臓が悪いのも肝臓が悪いのも、錠剤を飲み込めにくいのも、アドヒアランスが悪いのも患者の個性。そして、スポーツ選手であることも患者の個性。

その個性にあわせて、薬物治療の最適化・最大化を行うのが薬剤師の主な仕事の一つ。

スポーツ選手が飲んでいい薬って、ドーピングリストを考えると、ある程度決まっている。その中から、パフォーマンスを落とさないで、かつ、選手の希望に沿う薬の選択。まさに、薬物治療の最適化・最大化だと思っています。

一体、大会前いつまでならこの薬を飲めるのか、この薬の代替で良く効くものは?、そもそもなんでこれがドーピング違反になるの?・・・

症例は少ないかもしれないけど、薬剤師の仕事のど真ん中!ただ、スポーツドーピングを勉強する優先順位はひとそれぞれかもしれません。

スポーツファーマシストは、他の認定薬剤師に負けるとも劣らない深い知識と鋭い洞察が必要な領域で勝負をしていると思うのです。

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